2025年のGitHub活動を振り返る:AI駆動開発の年

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1,858コミット、42本の技術記事、4つのVimプラグイン。AI駆動開発に本格参戦した2025年の活動を数値とともに振り返ります

Author

uma-chan

Published

2025-11-23

Modified

2025-11-23

1. はじめに

ふと自分のGitHub Contributionsグラフを眺めていたら「3,765 contributions in the last year」という文字列が目に入りました。

2025年はAI駆動開発に本格的に取り組んだ1年でした。Claude CodeとCodex CLIを中心に開発環境を構築し、Vimプラグインを4本開発し、Vim本体へのコントリビューションも達成しました。

数字を見るのは好きなので、データを集計しながら2025年の活動を振り返ってみます。

1.1. 2025年の数字

個人リポジトリへのコミット(2025年): 約2,106 commits

  • dotfiles: 1,058 commits(開発環境の改善)
  • i9wa4.github.io: 331 commits(技術記事42本)
  • github-profile-summary-cards: 315 commits(プロフィール自動更新)
  • terraform-mono-repo: 294 commits(インフラコード実験)
  • zenn-i9wa4: 55 commits(Zenn記事)
  • i9wa4: 53 commits(プロフィールページ)

その他の活動(過去1年間): 約1,659 contributions

  • 会社リポジトリへのコミット
  • Issue作成・コメント(個人+会社)
  • Pull Requestレビュー(個人+会社)
  • その他GitHub上での活動

個人プロジェクトへのコミットが約6割、その他活動が約4割の割合です。

1.2. 過去からの流れ

2023年3月にdotfilesとブログリポジトリを作成して以来、少しずつ活動を積み重ねてきました。

コミット数 特徴
2023年 460 commits 基盤構築
2024年 1,630 commits アウトプット爆発
2025年 2,106 commits AI駆動開発への挑戦

2024年1月からブログを本格的に書き始めたのが大きな転機で、「学ぶ → 試す → 記事にする」という正のサイクルができました。2025年はそこにAI駆動開発という新しい要素が加わった年です。

2. 2025年の月別主な出来事

  • 3月: Terraformモノリポ作成、インフラコードの試行錯誤開始
  • 4月: AI駆動開発ツール試用開始(Aider, Devin)
  • 5月: uvに完全移行してPython環境を刷新、Terraform + MCP Lambdaの実装に集中
  • 6月: Vim本体へ初コントリビューション(感動した)、MCP Lambda実装完了
  • 7月: Claude Code導入
  • 9月: Codex CLI導入
  • 10月: dotfilesの月間コミット数が263に達して過去最高を記録
  • 11月: Vimプラグイン開発加速

3. 2025年の活動詳細

2025年は特にAI駆動開発に力を入れた1年でした。ここでは主要な活動を詳しく振り返ります。

3.1. AI駆動開発環境の構築

Claude CodeとCodex CLIを中心に、自分専用のAI駆動開発環境を作り込みました。

3.1.1. カスタムスラッシュコマンド開発

よくある作業を自動化するために10本以上のカスタムスラッシュコマンドを開発しました。

  • /CONTRIBUTING: プロジェクトのルール(このドキュメント自体)をAIに覚えさせる
  • /my-commit: Gitコミット時のお作法をAIに任せる
  • /my-review: PRレビューをAIにサポートしてもらう
  • /issue-to-pr: IssueからPRまでの流れを3フェーズで管理
  • /learn-bigquery, /learn-dbt, /learn-databricks, /learn-jupyter-notebook: 技術学習用コマンド
  • /restricted-bigquery-dbt-environment: 制約付き環境での開発をサポート
  • /summarize-reviews: レビューコメントを要約

これらのコマンドはdotfilesで管理していて、どのプロジェクトでもすぐに使える状態にしています。

3.1.2. Vimプラグイン開発

VimからAI CLIを快適に操作するためのプラグインを開発しました。

この2つのプラグインのおかげで、Vimで書いたコードやテキストをそのままAI CLIに送れるようになりました。

3.2. ターミナル環境の最適化

Vim + tmux + Alacritty + Zsh + AI CLI を組み合わせた統合環境を構築しました。

テーマの自動切り替え、透明度制御、カラースキームの統一など、細かいところまでこだわってスクリプトで自動化しています。

正直やりすぎ感はありますが、自分の環境を極限まで最適化するのは楽しいですね。dotfilesに1,000コミット以上している理由がこれです。

3.3. データエンジニアリング実務

仕事ではdbt、Databricks、BigQueryを使ったデータ基盤開発に取り組んでいました。

主な成果:

  • dbt incremental モデルの最適化とベストプラクティスの確立
  • Devcontainer環境の構築による開発環境の標準化
  • Databricks Connect を使ったローカル開発フローの確立
  • BigQuery + dbtのパフォーマンスチューニング

これらの知見は技術記事として公開していて、特にdbt関連の記事は多くの人に読んでもらえているようです。

3.4. 技術記事執筆

2025年は42本の記事を書きました(ブログ37本、スライド5本)。主な記事をいくつか挙げます。

3.5. Vimエコシステムへの貢献

2025年はVimプラグイン開発にも力を入れました。

開発・更新したプラグイン:

特に嬉しかったのは6月にVim本体へ初めてコントリビューションできたことです。小さな修正でしたが、長年使ってきたVimに貢献できたのは感慨深いものがありました。

3.6. Terraformとインフラコード

3月から6月にかけて、terraform-mono-repoでTerraformの勉強に力を入れていました。

特に5月から6月にかけてはMCP(Model Context Protocol)のLambda実装に集中していて、VPC構成やECRへのイメージpush、GitHub Actionsとの連携など、かなり作り込みました。

結局実務で使う機会がなかったので現在は中断していますが、この経験はインフラコードへの理解を深めるのに役立ちました。

3.7. その他の実験プロジェクト

小規模な実験プロジェクトもいくつか動かしていました。

  • 各種hands-onリポジトリ: go, nix, mcp, ghaなど、技術検証用のプロジェクト
  • mcp-databricks-server: Databricks MCP Serverの試作

これらは成果物としては小さいですが、新しい技術を試す場として活用していました。

4. 振り返ってみて

4.1. 2025年の成果

2025年はAI駆動開発という新しい領域に本格的に取り組んだ年でした。

主な成果:

  • Vimプラグイン: 4本開発・更新
  • Vim本体への初コントリビューション
  • Claude Code カスタムスラッシュコマンド: 10本以上
  • 技術記事: 42本執筆(ブログ37本、スライド5本)
  • dotfilesコミット: 1,058回(月平均96回)
  • 総コミット数: 2,106回(個人リポジトリ)

Claude CodeとCodex CLIを軸にした開発環境を構築し、「ツールを使う側」から「ツールを作る側」にもなれた1年です。

4.2. 学びと試行錯誤

すべてが成功したわけではありません。Terraformモノリポは実務で使う機会がなく中断しましたし、MCP Lambda実装も結局本番投入には至りませんでした。

でも、それも含めて色々なことに挑戦できた充実した年でした。失敗から学ぶことも多く、次に活かせる経験になっています。

4.3. これから

AI駆動開発環境はまだまだ改善の余地があります。特にVim + tmux + AI CLIの連携をさらに洗練させたいと考えています。

データエンジニアリング領域でも、いくつか新しい実験を始めています。詳細はまた別の機会に。

2026年も新しい技術に挑戦しながら、学んだことを記事にして共有していきます。この習慣は続けていきたいですね。